犬のしつけ

犬が吠える問題!吠える犬でトラブルになる可能性

犬の無駄吠えでご近所トラブルが発生する!

犬の無駄吠えでご近所トラブルが発生する!

飼犬が吠えると起こる問題の代表例がご近所とのトラブルです。

各市区町村の自治体や保健所でも犬の飼育に関する苦情はトップクラスの件数となっています。

犬に関する相談や苦情で最も多いのが

  1. 糞や尿の放置
  2. 鳴き声
  3. 放し飼い
  4. 悪臭

という順です。

保健所では飼主に対して基本的なしつけや飼育マナーの実施を呼び掛けていますが、適正な飼育を行なっていない飼主がいる事も事実です。

こうした問題はご近所の住人とのトラブルに発展する事が多く、警察への通報や裁判沙汰にまで発展する例もあるのです。

各自治体や保健所では「飼育マナーの啓発」や「犬のしつけ相談」などを実施しているものの、思うような効果が上がらないというケースも見られます。

単に可愛い犬を飼いたい、テレビや雑誌で見た犬を飼ってみたいといった飼主の場合、犬の習性やしつけ方法を充分に理解しないまま飼い始めてしまうのも理由のひとつです。

ペットは生き物であり、人間社会で共に生活していくためには飼主によるしつけが必要なのです。

しっかりしたしつけが出来ていない飼犬は、飼主とご近所の住人とのトラブルの原因になります。

ご近所に迷惑を掛けると…

犬に関する苦情や相談で、糞尿の放置に次いで多いのが「飼犬の鳴き声」の問題です。

犬の鳴き声や吠え声に対する反応は人によって異なり、一概にどの程度の大きさの声なら良い(悪い)、どのくらいの頻度なら良い(悪い)とは判断出来ません。

日頃から静かな生活をしている人なら、わずかな鳴き声でも「うるさい」と感じるでしょう。

家族に病気がちの人がいる、夜働く仕事をしている、眠りの浅い高齢者がいる、受験生の子供がいる等々の場合は、少しの鳴き声でも「うるさい」と感じやすいものです。

程度はどうであれ、誰かが迷惑と感じれば苦情が出る事になるので注意が必要となります。

ご近所トラブルが起こりやすいのは、飼主が苦情を受けても改善しない(出来ない)というケースです。

ほとんどの近隣住人はいきなり苦情を言うわけではなく、ある程度我慢を重ねたうえで限界を感じて直接口に出すという例が多く見られます。

思い切って苦情を言ったのに何の改善も見られないとなると、次は自治体や保健所への苦情、警察への通報、民事裁判の申し立てと進んで行きます。

現実問題としても警察への通報により、警察官が自宅まで訪れて来て「こういう苦情がありましたよ」と注意された飼主もいます。

改善が見られなければ再び警察に通報される可能性もありますので、大きなトラブルに発展しないうちに対策を考える必要があるわけです。

警察官が自宅に来るだけでも驚きでしょうが、裁判沙汰となればさらに大きな問題になるので充分に注意してください。

飼犬の鳴き声や吠え声は「騒音」と判断されるのか?

飼犬の鳴き声や吠え声は「騒音」と判断されるのか?
あなたは「騒音」という言葉から何をイメージするでしょうか?

騒音に感じる音の種類は人によってさまざまです。

近所の道路工事の音やバイクや自動車のマフラーの音だけでなく、ボリュームの大きいテレビの音、ときにはピアノやギターの演奏、掃除機や洗濯機の音も騒音と感じる事があります。

そう考えると、飼犬の鳴き声や吠え声は騒音として問題になるのかという疑問が出てきます。

騒音とは何か?

騒音とは人間が不快に感じる音の事です。

感じ方には個人差がありますが、日本では「環境基本法」という法律で基準が定められています。

基準には「dB(デシベル)」という単位が用いられ、この数値で騒音の程度を判断します。

騒音を規制する法律としては「騒音規制法」がありますがこれは工場や建設作業場の騒音を対象としており、一般家庭のペットの鳴き声や吠え声は対象とはなりません。

犬の声が騒音として問題になるのは、社会通念上、受忍限度を超えると判断される場合です。

受忍とは耐え忍んで受け入れるという意味で、不利益や迷惑を被っても我慢する事を指します。

この限度を超える大きさの犬の声は騒音と判断されるわけです。

どのレベルから騒音になるのか?

「環境基本法」では犬の吠え声が騒音と判断されるレベルは昼間なら53dB(デシベル)、夜間なら40dB以上としています。

40~50dBは静かな図書館内にいるのと同じ程度から一般的な会話をしている程度のあいだの音の大きさです。

ちょっとイメージが湧きにくいかもしれませんが、かなり静かな状態を指すと考えていいでしょう。

犬の鳴き声や吠え声は犬種によっても異なります。

  • ラブラドールレトリバー 92dB
  • アメリカンコッカースパニエル 92dB
  • ゴールデンレトリバー 91dB
  • シェパード 91dB
  • ミニチュアダックスフンド 89dB
  • 柴犬 86dB
  • ホワイトテリア 86dB
  • シェルティ 85dB
  • ボーダーコリー 84 dB
  • ポメラニアン 80dB

これではほとんどの犬の声が騒音レベルと判断されそうです。

ちなみに昼間のテレビの音は67dB、大型自動車の走る音が86dB程度です。

92dB以上の騒音といえば、工場の金属プレス機の音やカラオケ店内の音に相当しますから、飼主が思っている以上に犬の声は大きいといえるでしょう。

可愛いワンちゃんの声が騒音になると考えると少し残念ですが、ご近所には病気で寝ている人や夜勤明けで昼に眠っている人もいます。

責任ある飼主として、大きなトラブルを起こさないためにも愛犬の鳴き声・吠え声には注意したいものです。

犬の無駄吠えは裁判沙汰に発展する可能性がある?!

犬の無駄吠えは裁判沙汰に発展する可能性がある?!
飼主や家族にとっては大切な愛犬でも、頻繁に無駄吠えなどがあると近隣住人の迷惑になります。

お隣りの家族などから「もう少し静かにならないでしょうか?」と穏やかに注意される程度ならまだしも、限界を超えた吠え声が続いて裁判沙汰にまで発展した例もあるのです。

愛するペットも他人にはタダの犬

愛犬家にとっては少し残念な話ですが、飼主にとっては愛するペットであっても他人から見ればタダの犬という事実があります。

飼主や家族は愛犬が多少吠えても、つい「ヨシヨシ」と許してしまう傾向があるはずです。

子犬のときから大事に育てて来て、すでに家族の一員のような存在となっているためです。

飼主たちは犬の鳴き声にも慣れていて、少しくらい吠えたとしても気にならなくなっているのも原因のひとつといえるでしょう。

特に慢性的に鳴いたり吠えたりしている犬に対し、飼主や家族は大きな問題を感じていないという例が少なくないようです。

それに対してお隣りや近所に暮らしている人にとっては、その犬は愛着や愛情を感じられない単なる犬でしかありません。

こうした心情の食い違いは、吠え声や鳴き声に関する許容度の違いにも表われてきます。

飼主や家族にとって気にならない程度の声でも、近隣住民にとっては耐えがたい騒音と感じられてしまうのです。

飼犬の吠え声と裁判の関係

犬の吠え声が原因で近隣住人とトラブルになり裁判所に訴えられる飼主もいます。

飼主や家族にとっては愛犬の鳴き声という認識でも、近隣の人々にとっては「騒音」と感じられる事があるためです。

第三者が犬の吠え声が原因で裁判に訴える場合、主な目的となるのは犬の吠え声を何とかしてほしいという主張です。

それに加えて解決までに感じた苦痛に対する損害賠償金を求められるケースもあります。

愛犬家からすれば「ペットの鳴き声くらいで大げさな…」と感じるからもしれませんが、犬の吠え声は騒音と判断される可能性も少なくありません

犬の吠え声を巡る過去の裁判では、「犬の吠え声は一般人には耐え難いもの」「社会通念上、許されない」「犬がみだりに吠えないように飼主は調教する義務がある」とした判例があります。

飼主側からすると厳しい言葉ではあるものの、裁判所の判決となると無視する事は出来ません。

犬の吠え声で裁判沙汰になるの?

近所の飼犬の吠え声が迷惑だという場合、最初に近隣住民が起こす行動は「飼主への苦情」です。

それでも改善が見られないとなると「警察への通報」という段階に進みます。

実際の例でも警察から10回くらい注意されたという飼主も存在します。

警察には民事不介入という原則があるため、口頭で注意される程度で法的な行動を起こすような事はありません。

民事不介入というのは個人の生活に関わる争い事にはタッチしないという意味で、警察が介入するのは刑事(犯罪)事件のみという事になるわけです。

警察が介入しないからといって、犬の吠え声で注意を受けたら何らかの改善策を施す必要があります。

苦情を訴えている近隣住民が「警察から注意してもらったのに改善されていない」とエスカレートする可能性が高いからです。

ここまで行っても飼犬の吠え声が改善されないとなると、次は民事訴訟という裁判沙汰にまで発展する事になりかねません。

吠え声が原因で裁判になった例は意外にたくさんあります。

神奈川県の例では飼主に対し「被害者1人に対し30万円の賠償金を支払う」という判決を下しました。

被害者が1人であれば30万円、2人であれば60万円、3人であれば90万円を支払うという結果です。

これは犬の吠え声だけで100万円もの賠償金を支払うという結果になる可能性もあるという例です。

近隣住民が裁判所に訴えたら?

ご近所の住民が飼犬の吠え声に対して裁判に訴えたとしたら、いったいどうなるのでしょうか?

犬の吠え声(騒音)に関する訴えは民事訴訟の範疇に含まれます。民事訴訟とは一般市民の生活に関連する紛争(揉め事)を、法律的に解決するための手続きをいいます(民事訴訟以外には刑事訴訟というものがあり、こちらは犯罪などの刑事事件に関する裁判です)。

民事訴訟を起こしたい人は、まず最寄りの簡易裁判所へ民事調停の申し立てをします(訴訟提起)。

この提起を受けて裁判所では調停委員会を組んで対応を開始します。

訴訟を起こされた人(被告)は裁判所からの呼び出しに応じ、調停の場で話合いに参加しなければなりません(欠席も可)。

調停は問題が解決するまで1回・2回・3回…と続いていきます。

一般の裁判と同じように証人尋問や当事者尋問が行われ、最後に弁論終結となって判決の言渡しという結果になります。

隣家の犬の吠え声がうるさいとして裁判所に訴えた横浜の例では、訴訟を起こした人(原告)に対して損害賠償を支払うべしという判決が出ました。

賠償金額は原告夫婦(2人)に対して60万円です。

こうした判決に不服な場合は控訴する事も出来ますが、再び裁判(二審)となるので時間も手間も掛かる事になるでしょう。

判決が出る前に訴訟を起こした人と和解する事で問題を解決する事も可能です。

とはいえ賠償金を払えば終わりというわけではありません。

今後近隣に迷惑を掛けないように飼犬のしつけを行なう必要がありますし、近隣住民との人間関係を良好に保つ努力も必要になるでしょう。

トラブルを避ける為にも犬の無駄吠えは辞めさせるべき!

上記のようなトラブルの元になる犬の無駄吠えは、早めに対処したいものです。

犬が噛むような直接的なトラブルは飼い主にも理解しやすいですが、吠えるという騒音は少し理解しにくいのかもしれません。

ですが、少しでも飼い犬が無駄吠えをしているのであれば、ご近所の迷惑を考えしつける様にしたいものです。

吠え過ぎる犬は病気になる可能性がある?!

吠え過ぎる犬は病気になる可能性がある?!
犬は吠えて病気や怪我を訴える事もありますが、逆に吠え過ぎで病気になるというケースもあります。

吠え過ぎが原因で起こる可能性のある病気が「犬の会陰ヘルニア」です。

会陰とは肛門と外陰部のあいだ、俗にいう「ありのとわたり」の部分を指します。

この部分にヘルニアが起こると投薬や薬剤塗布で治療を行ないますが、症状によっては外科手術が必要になる事もあるので注意が必要です。

会陰ヘルニアが起こる原因としては「遺伝」が挙げられ、特にボストンテリアやペキニーズ、ボクサーのオスが罹りやすいとされています。

この疾患に罹る犬の95%はオスであり、高齢で去勢手術を施していない犬が発症しやすいという特徴もあります。

愛犬がこの条件に当てはまる場合は十分に注意してください。

会陰ヘルニアと吠え過ぎの関係

一般的な会陰ヘルニアの原因は遺伝によるものと考えられていますが、生まれつきの骨盤筋の弱さや前立腺疾患によるもの、ホルモンバランスの崩れなども要因になるとされています。

これらはいずれも遺伝(生まれつき)が原因といって差し支えないでしょう。

もうひとつの会陰ヘルニアの原因と考えられているのが、吠え過ぎによる肛門への過負荷です。

活発なオスによく見られる症状で、吠え過ぎによって腹圧が上昇して肛門に負荷が掛かり、筋肉が開く事によって腸が出てしまうというケースもあり得るのです。

愛犬があまりにも力んで吠え続けるようなら、会陰ヘルニアの要因になる可能性もある事を知っておきましょう。

会陰ヘルニアとはどんな病気?

会陰ヘルニアとは会陰部(肛門の周り)の筋肉が緩み、隙間が出来る事によって腸が飛び出てくるという病気です。

腸が飛び出ると排便が困難になったり、便秘になりやすくなるなどの症状が現われます。

ときとして腸ではなく膀胱が飛び出すケースもあり、尿の量が減る、排尿障害になる犬もいます。

高齢犬の場合は筋力が低下しているので、特に会陰ヘルニアになりやすいといわれています。

飼犬が会陰ヘルニアになってしまったら、抗生物質の投与や便軟化剤などの薬物治療が行なわれます。

薬剤治療だけでは完治が難しい場合は、腸を元の状態に戻したり裂けた筋肉を縫合するなどのための外科手術が必要になります。

このように、犬の無駄吠えは会陰ヘルニアの原因になる事があるので、愛犬の健康のためにも充分に注意してください。

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